「聴覚過敏保護用シンボルマーク」 FAQ

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1.入手方法に関する事
Q. どのように入手すればよいのか?
Q. キーホルダーやバッジなどの販売元や頒布元を明記して下さい
Q. ステッカーやキーホルダーの値段はいくらですか?
Q. 自分で印刷したいがプリンターを持っていない
Q. 色々と探したり試したりもしたが、印刷や入手ができずに困っている
Q. メールで問い合わせているのに返事が来ない

2.著作権および利用規約に関する事
Q. マークを使う事について許可が必要ですか?
Q. 許可を取ればどんな使い方も自由ですか?
Q. 許可されているのは個人使用のみですか?
Q. マークを用いたグッズなどを営利目的で製作して販売することは許可されますか
Q. 禁じられている「本来の目的外による使用」とは、どんな例?
Q. 「本来の役割に反しない用途」の例とは?
Q. 出版物や記事に掲載する場合は?
Q. マークを使った商品を販売したいが、そのための条件や申請方法は?
Q.  これとは全く違うオリジナルの「聴覚過敏マーク」を新たに作っても良いですか?

3.図版のアレンジや調整などに関する事
Q.  寸法や色、レイアウトなどに決まりはありますか
Q.  自分は難聴なので、このマークを「難聴です」と書き替えて使っても良いですか?
Q.  このマークの色を変えて使っても問題ありませんか
Q.  マークの色を変えて別の意味として使い分けたい。
Q.  このマークをたとえば「音楽が好きマーク」として使ってもいいですか?
Q.  では少し加工さえすれば「音楽が好きマーク」として使ってもいいですか?

4.マークの役割や機能について
Q. このマークを身につけるには医療機関の診断書などが必要ですか? もしくは必要なのでは?
Q.  このマークを付けている人に対して、自分たちは何をしなければなりませんか?
Q.  このマークによる「効果」を保証できますか?

5.マークの表示方法や活用アイデアなど
Q. デジタル耳栓などを使用しているが、マークを貼り付けたり出来る場所が本体に無い
Q. どれくらいのサイズで、どこに記せば良いか

6.マークの運用や問題点、その疑問など
Q. マークに付随する「文字」は必要ですか?
Q. そもそもマークにする必要がありますか?文字だけではだめなのか?
Q. プライベートな個人の症状まで、第三者から見てわかる様にする必要がありますか?
Q. どうして全て一つのマークに統一せずに、複数の色やバリエーションがあるのか?
Q. このマークを悪用目的で身につける人がいれば困ります。
Q. このマークに気付かない人がいればどうしますか
Q. 外見からわからない障害等への理解があれば済む話で、この様なマークは必要がない
Q.
聴覚過敏や見えない障害への理解が無いのだから、この様なマークには意味が無い
Q.  「ヘルプマーク」さえあれば多くの対象者を表わせるのに、この様なマークは不要では?
Q.  聴覚過敏だけや感覚過敏だけに配慮する様なマークは不公平では?

1.入手方法に関する事
Q. どのように入手すればよいのか?
A. 基本的には各自でダウンロードして印刷したり、第三者による頒布品・販売品をご利用頂くものです。
ここでは当マークを弊社の商品としてご案内しているのではなく、弊社は原則として画像データを各自ダウンロードして印刷したり、またはグッズ製作にご利用できる様にデザインを開放しているのみです。

Q. キーホルダーやバッジなどの販売元や頒布元を明記して下さい
A. グッズ類については特定の販売元のみをご紹介するよりは、最新の情報を検索して頂く事をお勧めします。
弊社が把握していない例も含めて、本来の目的通りのグッズであれば全て「公認」のグッズであり、それら全ての中から等しく検討して頂く機会を制限しないためにも、最新の情報をネットで検索して頂く方が適切です。
現時点では量産された既製品として大量に流通しているわけでもありませんから、入手可能なグッズや頒布先の取扱い状況も常に変わります。そのつど新しい情報にアクセスして頂く方が良いのです。

Q. ステッカーやキーホルダーの値段はいくらですか?
A. 弊社ではわかりません。弊社ではこのマークの図柄を共有のデータとして開放しているだけです。
このマークは弊社が「製品として販売」しているものではなく、あくまで御家庭のプリンタやコンビニのコピー機などで各自が自由に印刷してお使い頂くために、デザインデータを無償でダウンロードできるようにしているにすぎません。
もしグッズを作成されている方などからご購入頂く場合においても、それらの販売価格とてコストに応じて様々でしょう。
そして弊社ではそうしたグッズの定価等を規定しておらず、したがって価格は様々です。

Q. 自分で印刷したいがプリンターを持っていない
A. コンビニなどに設置されているマルチコピー機などをご利用いただく方法もあります。
マルチコピー機の手順や利用規約は各社あるいは機種によっても異なるかもしれませんので、お近くにあるコンビニのそれを調べて頂くのもお勧めします。
ただしこうした複合機では、いずれもラベル用紙等には対応していないと思われますのでご注意ください

なお近頃では数千円台の安価な家庭用インクジェットプリンタも多くあり、さらに様々な用紙類(ラベル用や布用ほか)などが市販されていますから、手軽な物が一家に一台あれば今後の生活にも何かと便利かもしれません。

Q. 色々と探したり試したりもしたが、印刷や入手ができずに困っている
A. 弊社で対応できる範囲に限ればご相談に応じますので、メールでお問い合わせください。
なお常に多くのお問い合わせメールを頂いておりますが、お問い合わせの際は、件名・用件等を明記願います。
なお、受信拒否・設定の対象に弊社が含まれていますと返信メールも届きませんので、予めお手元のメール設定をご確認願います。

Q. メールで問い合わせているのに返事が来ない
A. お使いのメール環境での、受信許可設定などをご確認ください。
また、ご用件自体が全く書かれていない場合もあります。
迷惑メール設定によって指定ドメイン以外からの受信を全て拒否している場合などは、弊社から送った返答メールも届きません。
この場合は @ishiimark.jpを受信できるようにする必要があります。
フィルタリングの設定などによって迷惑メールフォルダに振り分けられている可能性もありますが、お手元のメール設定は弊社では確認出来かねますのでご了承願います。

また、ご用件や本文、差出人が不明なメールには弊社のセキュリティ規則にしたがい、ご返信をせずに迷惑メールとして処理される場合もあります。


2.著作権および利用規約に関する事
Q. マークを使う事について許可が必要ですか?
A. このマーク本来の目的や意味の通りにお使い頂けるなら、許可は不要です。
当マークの著作権自体は弊社に帰属しますが、それは間違った使用法や誤解をまねくような流用を防ぐためであり、正しいご使用に際して許可を必要としたり費用が発生したりするという意味ではありません。
使いたいと思い立った時に、申請や問い合わせの必要も無く、今すぐにご利用いただける目的からダウンロード用データとして開放しています。

Q. 許可を取ればどんな使い方も自由ですか?
A. そもそも誤った使い方には許可をしないと思います。
原則として、本来の目的や機能に差し障りを生じる様な使い方は許可できません。
あくまでも「使用条件」の内容に照らし合わせたうえで、もし判断の難しい例があればメールでお問い合わせください。

Q. 許可されているのは個人使用のみですか?
A. いえ、学校や医療・福祉施設などの団体、企業での使用や、グッズとしての製品化も自由です。
そもそも各種の使用条件は、広く多くの人々に共有されたシンボルとして使いいただける事を目的に設けられていますので、そのためにも各種団体による使用や配布、そして販売なども推奨しています。

Q. マークを用いたグッズなどを営利目的で製作して販売することは許可されますか
A. 当然です。世の中にある多くの必要なものは、利益が成り立つ仕事によって支えられて存在しています。
マークのデザインが元からあったとしても、印刷したり形のあるグッズを作れば費用も手間もかかりますが、これもあくまで「原価」にすぎません。
誰も原価だけで物品を提供しなければならない理由はなく、もしも善意や無償のボランティアである事のみに頼れば、結果的にそれが手に入りにくくなるだけですから、ビジネスとして社会に組み込まれる事は大いに歓迎します。
なお、これは物品を製作して販売する事についてであって、無償で入手した物品を転売する様な行為は含みません。

Q. 禁じられている「本来の目的外による使用」とは、どんな例?
A. あくまで「いくつかの例」として、以下の様な使い方を禁止しています
×:規約にある「役割」の内容に沿っていない(別の事柄を表したりする)目的でマークのデザインを流用する行為
×:記号の図柄に修正を加えて、意味を加えたり意味を変えて用いるような行為
×:文字を変更するなどして別の感覚過敏症のシンボルとして扱うような行為
×:誤った意味や改ざんされた意味に基づいて当マークを記載し紹介するような行為
×:そのほか、マーク本来の意味や役割に反してその機能を棄損し、他の利用者の不利益となるような使用方法

Q. 「本来の役割※に反しない用途」の例は?
A. 1)聴覚過敏対策の保護具・遮音具などである事を示す
2)音に対する生理・心理上の苦痛を伴う症状」をもつ事を示す
上記2点のマークの役割に反していない(悪影響の無い)前提であれば、以下の様な例は問題ありません
:過敏症の当事者が自ら、あるいは当事者に代わってマークを印刷し、それを掲げる
:当事者に代わってマークを使ったグッズなどを開発または製作し、それを必要な人に有償で販売する
:防音用の保護具などの製品に当マークを印刷したり、付属のラベルとして用いる
:マークの意味をたがえる事なく、出版物や印刷物、あるいはWEB媒体等に転載・引用する
:マークの意味をたがえる事なく、これと同様のマークを新たに自ら描写して利用し、または創作物などに用いる
:色を変えたり寸法を調整したり、各自に必要な適切な文言を付け加えるなどし、本来の役割通りに用いる
判断の難しいと思われる場合はメールにてお問い合わせください

Q. 出版物や記事に掲載する場合は?
A. 間違った内容でない限りは、ご紹介もマークの掲載も自由です。
何かを伝えるためのマークは、それが多くの人に知られることによってまたその機能を高めます。マークに対する誤った認識や誤解を招くような内容でなければ、図柄を掲載頂くことには何ら支障ありません。
記事化においては利用規約や当FAQもご参照いただき、そのうえでご不明の点はお問い合わせください。

Q. マークを使った商品を販売したいが、そのための条件や申請方法は?
A. 「本来の役割に沿った用途」なら個人・企業・法人を問わず、申請も不要です。
規約にある役割に反しない使い方を想定した物品を製作し、頒布や販売する事が可能であり、弊社はこれを推奨しています。
頒布や販売いただくに際して、弊社への申請や費用のご必要はございません。
また加工・販売業者の方が、お客様から支給された、或いはダウンロードした当マークのデータを用いて物品を加工し提供する事にも問題ありません。
もし御懸念のある部分がございましたら、お気軽にメール等でご照会ください。

Q.  これとは全く違うオリジナルの「聴覚過敏マーク」を新たに作っても良いですか?
A. それは弊社が制限する対象でもなく各自の自由であり、すでにそうしたマークも幾つかあります。
まず、このマーク自体が条例や公共の規格によって定められた「公式な唯一のマーク」ではなく、2020年2月時点では公式のマークもありません。そして何が唯一のオフィシャルなマークかあるかを決めるのも弊社ではありません。
同じ意味を伝える為のマークが必ずしも同じに統一されていない事も存分にある事ですし、弊社の聴覚過敏シンボルマーク自体もそうした複数のマークの一つに過ぎません。
必ずしも同じマークを使わなければならない理由は無く、各々が使いやすくて他者からも判りやすいデザインが新たに出てくる事自体には何ら制限もありません。

ただし聴覚過敏そのものが知られていませんから、このマークは「無数のマークが乱立するよりも、多くの人に知られ伝わりやすい共通のマークも必要である」という目的で作られました。その点をお含み置きを頂ければ幸いです。


3.図版のアレンジや調整などに関する事
Q.  寸法や色、レイアウトなどに決まりはありますか
A.  ありません。シンボル自体に変形や改ざんがなければ、使いやすい大きさや色、レイアウトに変更して下さい。
ここでシンボルとして重要な意味を占めるのは左記の部分です。
色替えや拡大縮小は問題ありませんが、この図形はそのままで任意の場所へ配置するようにして下さい。それ以外の全体像としての形状やレイアウトは用途に応じて変更して問題なく、また、本来の用途に沿っていれば必要な言葉を加えたり変更しても構いません。
※ただし文字の部分も重要です。オリジナルのレイアウトや文字を用いる場合には、使用する場所や状況もかんがみて、相手から見やすく簡潔な言葉を選ぶ事を推奨します。

Q.  自分は難聴なので、このマークを「難聴です」と書き替えて使っても良いですか?
A.  そこで「伝える必要のある事」が、難聴なのか聴覚過敏なのかで変わってきます。
まず避けるべきは、このマークの意味が難聴のシンボルなどに誤解される事です。
このマークはあくまで聴覚の「過敏」またはそれに類する症状に関して用いる為のマークですから、これを本来の意味と異なる意味に書きかえれば「マークがもつ共通の意味」まで変えてしまい、他の利用者の不利益にもなります。
しかし突発性難聴などに伴う症例の一つとしての聴覚過敏もありますから、両者は確かに無関係ではないでしょう。
ただし難聴に起因する聴覚過敏症状がある事を表わす目的なら、聴覚過敏という表記のままで良いかもしれません。

もし聞こえに不自由である事を示すことが主な目的であれば、全日本難聴者・中途失聴者団体連合会(全難聴)による「耳マーク」などが存在しますから、そうした適切なものをお求めいただくのがよいでしょう。
難聴の症状と聴覚過敏の症状の両方がある場合は、両方のマークを掲げて頂くか、症状の変化に応じて使い分けて頂くのも一つの方法です。
それはともすればご面倒な事かもしれませんが、そもそも同一のマークひとつで個々の症状や事情をすべて正確に伝える事までは困難です。伝えるべき優先順位を選んで頂く必要はあります。

Q.  このマークの色を変えて使っても問題ありませんか
A.  色に何かの意味を持たせて混乱を招かない限りは、色替えは自由です。
このマークは、色のバリ―ションごとに異なる意味を持たせていませんので、どの様な色であっても聴覚過敏マークである事に変わりなく、そのうえで見やすく使いやすい色、あるいはお好みの色にアレンジする事は禁止していません。
こうした用途の当事者には聴覚だけでなく視覚の過敏症状を伴う例も多々あり、コントラストの強すぎる色が使いにくい場合もあるため、使いやすい色を自由に選べる必要もあります。
ただしあまりに目立たちにくい配色では、同時に他者からは見分けにくくなりやすい事にもご留意願います。
私的な空間や限定されたコミュニティ内、たとえばご家庭などであれば所有者や防音具の特性を区別するために色分けをするのもよいでしょう。
しかし色分けは第三者が区別できるような共通のルールとしての意味はなく、意味づける事もできません。

Q.  マークの色を変えて別の意味として使い分けたい。
A.  色によって意味が変われば混乱を招きますので、何色に変えようとも本来の意味通りとして下さい。
(前項もご参照下さい。)
このマークは「何色でなくてはならない」という規定がありません。それはつまり何色に変えようと当マークは聴覚過敏あるいはその保護具を使っている事を表わし、色の違いによって別の意味に変わる事は無いという事です。
したがって色替えによる意味の変更は認めていません。

Q.  このマークをたとえば「音楽が好きマーク」として使ってもいいですか?
A.  それはなりません。本来の目的に反するため禁止事項としている例です。
「弊社にこのマークの著作権があり、マーク本来の目的通り通りの使用に限って自由としている理由は、違う意味を指すものとして流用すればマークの意味が誤解され、「多くの人が使える共通のマーク」の機能までを奪うからです。

Q. では少し加工すれば「音楽が好きマーク」として使ってもいいですか?
A. なりません。「これを元にした」類似性の高いマークは本来のマークに混乱を招きます。
このマークは本来の目的があって作られたものであって、他の目的に流用するための「素材」ではない事をご理解いただく必要があります。
この例では、著作権法の観点から依拠性と類似性が問われる対象となる筈です。


4.マークの使い方や目的、その役割について
Q. このマークを身につけるには医療機関の診断書などが必要ですか? もしくは必要なのでは?
A. これは何かをわかりやすく伝えるマークに過ぎず、伝える事には資格や証明も不要な筈です。
時おり誤解があるようですが、このマークはたとえば各種の障害者手帳のような地方自治体などが認定した証でもなければ、掲示することで公共機関における優遇措置を法的に得られるような類でもありません。
外見からは健常者と区別しにくく文字や言葉でも理解されにくい事情を明示することで、無用の誤解を防ぐためのマークです。それを掲げる権利自体には何の制限もありません。

Q.  このマークを付けている人に対して、自分たちは何をしなければなりませんか?
A.  特に何かをしたり出来なくとも良く、「誤解しない事」や「わかる事」が本来の目的です。
そもそもこのマークは誰かに何かの行為を法的に強制するものではなく、「無用な誤解を防ぐために」「伝えるため」に設計されたものであって、伝達手段にしか過ぎません。
この点はヘルプマークも同様ですが、それを掲げていない人ですら「見た目では判りにくい障害や疾患、事情」を抱えている事も当然ありうるのですから、このマークを見た人が必ず何かの手助けをしなければならないというものでもありません。
まずは「理解する・誤解しない」の手助けとなれば良く、そこからどうするか・どうすべきかは、人と人との関係や個々の事情によって異なってくる事でしょう。

そのうえで、「大声で話しかけない」「突然大きな音をたてたりしない」「着用中の防音具(イヤーマフ)に触れたり外そうとしたりしない」など、出来る事の例は幾つか挙げられます。ただしどうしても大きな音のする事もやむを得ない公共空間もあれば、苦手な音の種類や聞こえ方の個人差、必要とする配慮とて人によって様々です。
どうすれば良いと決めつけてしまうよりも、まず事情を理解することによって適切な行動につながるのが大事だと思います。

Q. このマークによる効果を保証できますか?
A. できませんし、保証しません。マークの役目は「伝わりやすくする手段」であり、それ以上でも以下でもありません。
もちろん伝わりやすく効果的に使える事を優先して設計したマークである事には変わりませんが、最終的には使う側も見る側も相手は人間です。
マークは「理解の隙間」を埋めるための橋渡しをするものであり、橋を渡らない人もいる事は否定できません。
必ず万全でなくてはならないという前提にこだわれば、このマークだけでなく世の中から色々なものが否定されます。

5.マークの表示方法や活用アイデアなど
Q. デジタル耳栓などを使用しているが、マークを貼り付けたり出来る場所が本体に無い
A. 防音具の本体側に表示せず、名札やパスケースを使って身につけて頂くのも方法です。
マークや説明は、見える位置に掲げられていなければ目につきませんし、小さくしすぎても見えません。また小型のデバイスは本体を収納したままで使う事もありますから、本体に直接表示するよりは、服や持ち物に取り付けた方がまだ見やすいと思います。
カード型のデザインは、文具店や100円ショップなどで別途ご用意いただいた名刺サイズの名札ケースなどの中に入れてお使いになれば、着脱も可能です。

Q. どれくらいのサイズで、どこに記せばよいか?
A. 「相手から見やすく」「邪魔にならない」「取付可能な場所」が基本です。
上記の条件を全て満たすのは必ずしも容易ではなく、優先順位によって掲げる場所を選んで頂く必要もありますが、そもそも相手から見えなければ役に立ちません。
イヤーマフに貼る丸型のものなら直径5〜6cm位でしょうか。イヤーマフを見咎めるなどして「話しかける場合の距離」から見てそれ位のサイズで判別できるように設計しています。大きすぎれば貼りにくいですし、小さすぎても単なる模様に見えるでしょう。
カード型のものはカード・名刺サイズに印刷してしてパスケースなどに入れ、ヘルプマークの様に身につけたり、もしくは説明が必要な時だけに提示したりという使い方もあります。

小さなお子様がお使いになる前提では、大人の背丈から見やすい事も必要になるでしょう。
その際はイヤーマフの場合、頭上のバンド部分などに貼り付けたりしている例もみられました。


6.マークの運用や問題点、その疑問など
Q. マークに付随する「文字」は必要ですか?
A. マークが示す意味への理解を高め、あるいは補完するために文字は役立ちます
文字を併記せずに使用する事は禁止していませんが、誰もが必ずしもグラフィックシンボル単体で意味が通じるとは限りませんし、そもそも聴覚過敏という対象自体を知らないのなら、それを聴覚過敏のマークであるとも思わない場合が多いでしょう。
文字によってそれが何を意味するマークなのかを知る機会があれば、次からは文字の無いマークを見ただけで理解する事も可能になり、多くの人が知る共通のマークとなるのにも役立ちます。
また、個々の症状や事情それぞれにも個人差もありますから、各自で補足説明を加えてもよいでしょう。

Q. そもそもマークにする必要がありますか?文字だけではだめなのか?
A. 共通のシンボルマークは、文字だけでは見えにくい事を見つける目印としても有効です。
必ずしもこのマークを使わなければならないという決まりはなく、また、文字で書いたり口で説明する事で充分ならばマークを使う必要もありません。
しかし細かな文字は近づいて読みに行くか、手元に渡されなければ読まれる事は難しく、一方、マークなら少し離れた場所からでも識別しやすい利点がありますが、細かな事を正確に伝えるには適していません。
したがって文字とマークを組み合わせることで、それぞれの役割を補う事ができます。

Q. プライベートな個人の症状まで、第三者から見てわかる様にする必要がありますか?
A. わからなくても支障の無い事や、わかる事で支障のある事は、その必要がありません。
このマークは症状全ての自己申告のためにあるのではなく、外見から「わからないせいで(トラブルになるなど)起こりうる問題」を「わかる様にして改善する」ためのものですから、そうする必要が無い事まで記す必要もありません。

Q. どうして全て一つのマークに統一せずに、複数の色やバリエーションがあるのか?
A. 中心となるマーク自体は一つであり、使い勝手を踏まえたバリエーションにすぎません。
色々な事情や疾患が存在するのと同様に、これを使う人の症状や使うシーンも様々です。
聴覚過敏の症状自体にも個人差があり、各自の対策や伝えたい事も違いがあります。、マークを使おうとする状況も違えば共に書き加える言葉にも違いがありますから、使いやすくするためにも幾つかの種類は必要とされます。
ここで公開している各バリエーションとて、その全てまでを網羅するには足りていません。

Q. このマークを悪用目的で身につける人がいれば困ります。
A. 悪用に値する法的な効力もありませんし、悪意ある行為は別の問題です。
マークの役割はそもそも何かの証明書でもなく、あくまで見た目で伝わりくい事情を誤解される事の無いように「伝える」「伝わりやすくする」ためのものであり、これを必要とする人が自ら用いるために存在する「コミュニケーションの一手段」にすぎません。
それは言葉でも、電話やメールという媒体でも同じ事です。嘘をつく行為を防止する方法とは、少なくともそうした媒体そのものを無くしてしまう事ではありません。

Q. このマークに気付かない人がいればどうしますか
A. どうもしません。気付かない人もいるでしょうし、多くの人もまた自分の事で精一杯の場合もあります。
見やすく判りやすい形状で設計はしていますが、必ずしも気付かないか気付いた人が特段の配慮を行えない可能性がある事も予めお含み置き頂く必要があります。これは当初から、気付きやすく理解しやすくするためのツールの一つに過ぎません。
なるべく見やすい位置に掲げればより気付きやすくなりますし、使い方も周りの状況や個々の状況によって異なるでしょう。
その点をご了承のうえで、色々なご活用方法を試みてください。

Q. 外見からわからない障害等への理解があれば済む話で、この様なマークは必要がない
A. そうした理解が無いために必要なマークでもあり、これを必要とする人がいます。
その必要性、必要となる理由や現状があって作られたものです。
そうしたものと、現在そこにないものや足りていないものとの優劣を比較するのは詮無き事です。

Q. 聴覚過敏や見えない障害への理解が無いのだから、この様なマークには意味が無い
A. そうした方への理解や知識を広める事も、このマークの役割の一つです。
このマークの図柄や、そこに併記された文言は、当初から聴覚過敏の存在自体があまり広く知られていないという前提に基づいて設計されています。
Aという存在を知らない場合、単なる目印に過ぎないであるBというマークが「A」の意味を指していると理解するのは難しいでしょう。そのためこのマークCは、Aとは何であるかを説明する役割も持っています。

マークがあり、マークを使う人がいる事によって理解が更に広まってゆき、理解が広まることでまたマークの意味が通じやすくなるという相乗効果を想定したものですから、あえてその循環を断ち切る必要はないと思います。

Q.  「ヘルプマーク」さえあれば多くの対象者を表わせるのに、この様なマークは不要では?
A.  ヘルプマークだけでは理解できない場合も多いため、このマークがあります。
ヘルプマークはその守備範囲も広いため、色々な方に汎用的な使い道があります。
その反面、ヘルプマークを掲げる理由としてどのような疾患や障害があるのかまでを第三者が汲み取れるわけでもなく、ヘルプマーク着用者に対する誤解や先入観も今と同じように当面は残り続ける事でしょう。
場合によっては「ヘルプマークを付けているのにヘッドホンで音楽を聴いている」という思いこみから誹りを受ける場合も実際にあるわけですから、ヘルプマークと併用してお使い頂くのも一つの活用方法です。

Q.  聴覚過敏だけや感覚過敏だけに配慮する様なマークは不公平では?
A.  一つの必要なツールに対してまで、それが他の対象を排除しているという前提を当てはめるべきでありません。
聴覚過敏のマークだけがここにある理由は、一つの表示が少なくとも防音用保護具などが周囲から誤解されやすい問題を軽減するツールの一つとなりうるからに過ぎず、それ以外の障害や疾患対象者との優劣を図るものでもなければ、社会を公平にする事を目的とした活動をしている訳でもありません。
もちろん何かを伝えるマークである以上は、他者との競合や関係性などの背景を精査したうえで、その機能(役割)も慎重に定義しています。
しかし、その他の嗅覚や視覚、触覚ほかあらゆる感覚過敏、そして疾患・障害・様々な事情のためのツールが今ここに全て等しく用意されていないという事をもって、一つのツールまでを公平に排除すべき理由にもならないと思います。
なお、そうしたありとあらゆる(何十何百では決して足りない)全てのカテゴリへの「配慮」が足りていないその原因を挙げるなら、仰るような「不公平だという不満」が少なからず占めているのもご理解いただくべきでしょう。

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